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対象物件が50以上の建築物の連たんする(50m程度しか離れていない)地域内に属することが必要都市計画の線引(市街化調整区域の指定)の時点で既に宅地でその旨を都道府県知事が確認を受けたもの具体的には次のうちの1つでも満たすことが前提a、線引の時点以前から登記簿謄本の地目が「宅地」であること→田・畑・山林・雑種地等「宅地」以外は不可b、固定資産税の課税地目が線引時点以前から「宅地」であるc、線引時点に既に建物の敷地であったことが証明できること特定行政庁によっては線引時点で航空写真を撮影しており、それで建物の敷地として認定できる場合がある「既存宅地」であることの効果容積率・建ぺい率などで一定の制限がかかるものの(特定行政庁により指定)、その範囲内での建物の建築等は可能であった。
地域により異なるが、おおむね容積率60%、建ぺい率200%程度範囲内となる。 既存宅地の特徴既存宅地の特徴を考えると、次の通りとなる。
a・既存宅地は市街化調整区域の中では例外的に建物の建築等が可能になるわけだから、稀少性があると考えられる。 b・一方で、調整区域に存在するということは、周辺が市街化・都市化する可能性は少ないと考える。
c・したがって、市場性がある地域かどうかを見きわめることが非常に重要となる。 d・一般的に次のことがいえる。
住宅用地になるものは、かなりの衰退地域でない限り市場性があると考えられる。 稀少性の観点から、地域によっては需給がタイトになり、市街化区域内の住宅地価水準に近づくこともあった・一方、工場跡地など規模が大きな土地で、今後は工場敷地として利用するより住宅地として利用することが合理的と考えられる地域は開発許可の取得が可能かどうかを調査するとともに、開発を行ってまで流動性があるかどうかの調査が必要となる。

国道や主要幹線道路に面した、まとまった規模の土地は、一見市場性が高いと思われがちだが、地積・地形・地勢といった土地の個別的要因や通行する自動車の種類、背後地の状況により商業性があるかどうかの判断を行った上で価格水準を探る必要があるといえる。 特に、かつてガソリンスタンド立地に適していた場所でも近年多くのガソリンスタンドの閉鎖が目立っていることから、ガソリンスタンド用地と考える場合は特に十分な注意が必要と考えられる。
価格水準の指標となるもの以上の特徴から、既存宅地の価格水準は、隣接する市街化区域内における同じ用途の土地の価格水準が比較対象の指標として最も有効であると考えられる。 では、市街化区域内の同用途の土地とどの程度の価格差が生ずるかが問題となるが、一般的にはマイナス20〜30%程度格差があると考えられているようだ。
改正法の内容既存宅地制度は以上のようなものであるが、改正法ではこの特例を廃止し、一律開発許可制とされた。 既存宅地制度廃止の背景既存宅地に認定されると、建物建築行為は用途や建ぺい率、容積率に一定の制限が課されることはあっても、原則的開発許可の取得は不要であった。
住居系の用途であれば、まず建築可能で、工場跡地等の戸建住宅用地への転換といったものも、法に接触するわけではないことから多数見受けられるようになった。 既存宅地は市街化調整区域とはいっても、市街化区域に隣接している。
しかも、交通インフラに連続性が認められることから、都市がよほど衰退している場合を除き、開発ニーズは高い。 さらに市街化区域の地価水準に比べて割安となると、その部分だけ住宅が建ち並ぶことが予想される。
300坪を超える古い農家住宅が、戸数10戸程度のミニ分譲地となるのが典型例だ。 しかし、市街化調整区域は市街化区域に隣接しているとは言っても、下水等の排水設備等の整備が遅れているのが一般的で、衛生・安全面の基準が適用外になるなどかねてから問題が生じてきた。
また、昭和40年代後半に市町村が多くが「線引き」が行われた、すでに宅地であったという要件の確認に多くの労力がかかる点が指摘されていた。 そこで、今回、既存宅地制度を廃止し、開発許可制へ移行することになったのである。
改正法の特徴改正法では、既存宅地制度の廃止とともに、開発許可基準に既存宅地制度に類似したものを追加している。 その内容は次の通りである。

「市街化区域に隣接又は近接しており、概ね50戸以上の建築物が連たんしている等の区域のうち条例で定める区域内において行われる開発行為で、予定建築物の用途が、環境保全上支障がないと認められるもの」は開発を許可できる。 これにより、市街化区域に隣接又は近接50戸連たんと既存宅地と同内容の区域を設定するとともに、この区域を条例で定めることとなった。
条例で定めた区域内では、かつては「既に宅地であったことが証明できる場合」には開発許可不要であったものが、予定建築物の用途が環境保全上、支障がないと認められる」場合については開発を許可できるという方向に変更となった。 一見類似した内容であるが、既存宅地制度は開発許可を不要としていたのに対し、改正法では環境保全上の適合性を要求したうえで、「許可ができる」という内容に変わった点に大きな違いがある。
つまり、用途制限はあるものの、いわば無条件で建物建築ができた既存宅地と、開発許可要件が緩和されたといっても「許可」を要請する形となった改正法には大きな差があると考えられる。 したがって、開発許可権者の動向を十分に注視しなければならない。
今では、細かい施行規則、運用指針はわからないが、新制度は既存宅地制度より厳しくなった部分と緩くなった部分がある。 まず厳しくなった点だが、登記簿や固定資産税上の地目が線引き前から「宅地」であったとしても、必ずしも開発許可が下りるものではなくなった点である。
一方で、仮に線引き前に地目が「宅地」でなくても、条例で定める区域内に所在し、環境保全上支障がないと認められれば開発許可取得の可能性があることになる。 この点では緩和されたといえる。

なお、都道府県によっては条例で都市計画法の経過措置とは別に、急激な変化をやわらげるための措置が定められる所もあるようだ。 改正法による開発許可物件の価格水準改正法により追加された市街化区域に近接する地域に所在する調整区域物件で開発許可が取得できた場合は、その許可をうけた建物の用途に応じた地価水準が形成されるものと考えられる。
この水準は前述の既存宅地の水準に近いものと考えられるが、既存宅地に比べると、開発許可で建築できる建物の用途が制限される可能性がある点には注意を要する。 このほかの開発許可取得物件このように、既存宅地制度が廃止されたものの、条例で定めた一定区域内において環境保全上の適合性が認められた物件についての開発許可が認められることとなった。
この条例で定めた一定区域以外については、市街化調整区域においては原則開発行為を認めていない。 しかし、例外的に開発を許可する場合もある。
都市計画法34条では、以下に該当するものについて、都道府県知事は開発許可をしてもよいこととなっている。 しかし、この該当要件は条例で定めた一定区域内の開発許可よりも厳しいと考えられる。


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